ソーシャルメディアマーケティングは現代のマーケティング戦略において不可欠な要素です。ブランドと顧客を繋ぎ、ブランド認知を高め、ウェブサイトのトラフィックを増やします。しかし、問題はROIです。ROIが重要であることは誰でも知っていますが、正確にどの程度ビジネスに貢献しているかを評価することは困難です。
これは、ソーシャルメディアがライフサイクルのあらゆる段階で重要であり、どんなマーケティングキャンペーンにおいても重要な役割を果たすためです。ソーシャルメディアは直接的にリードを生み出すツールであることもあれば、受動的な場合もあります。また、見込み客の最初のタッチポイントであったり、育成ツールとしても使われることがあれば、また純粋なブランド認知のために使われることもあります。
Salesforce Marketing Cloud Account Engagement （旧Pardot）や、他のどのツールでも、非線形の顧客ライフサイクルにおけるソーシャルメディアの役割を完全に追跡することはできません。しかし、Pardotは、マーケターがソーシャルメディアの取り組みを簡単にまとめて、追跡することができます。また、ファーストタッチとしてソーシャルメディア投稿を関連付けることもできます。これは、ソーシャルメディアマーケターが自分たちの取り組みがビジネスのROIに直接貢献していることを示すよう求められた場合に特に役立ちます。
Marketing Cloud Account Engagement（旧Pardot）を使ってソーシャルメディアマーケティングのROIを高め、測定するための手順は以下をご確認ください。
Marketing Cloud Account Engagement （旧Pardot）にソーシャルメディアアカウントを接続する方法
まず、Pardotにソーシャルメディアアカウントを接続する必要があります。これを行うには、Pardotの設定メニューから「コネクター」を選択し、利用したいソーシャルメディアプラットフォームを追加します。Pardotは現在、Facebook、LinkedIn、Twitterにのみ連携が可能です。
Google Analyticsコネクターを追加する
コネクター画面を表示している間に、Google Analyticsコネクターも追加しておいてください。
Google Analyticsコネクター使うと、ソースやメディアなどのUTMデータをPardotに取り込むことができます。つまり、URLに「utm_source=Facebook」を含むFacebookへの投稿を行った場合、そのデータをPardotやSalesforceの見込み客レコードに持ち込めます。
Marketing Cloud Account Engagement（旧Pardot）内からソーシャル投稿を作成
Pardotにソーシャルメディアアカウントを接続したら、ソーシャルメディア投稿を作成できます。新しい投稿を作成するには、コンテンツメニューから「ソーシャル」を選択し、「新しいソーシャル投稿」をクリックします。
ここから、投稿するソーシャルメディアアカウントを選択し、投稿テキストやハッシュタグ、アカウント名を入力し、画像やリンクを追加できます。また、すぐに投稿するのではなく、予約投稿もできます。これによって、投稿を最適なタイミングでユーザーに届けることができます。
投稿が公開された後、Pardotで投稿を表示し、クリック、いいね、コメントなど、個々の投稿の結果を簡単に確認できます。これらのデータは、どのような種類のコンテンツがユーザーを最も引き付けるのかを特定するのに役立ちます。
ソーシャル投稿戦略をレベルアップする
ここまで基本的なことを説明してきましたが、次はソーシャル投稿の価値を最大化する方法についてもう少し詳しく説明していきます。
ソーシャルメディアのリードをSalesforceキャンペーンに関連付ける
Salesforceキャンペーンは、顧客ライフサイクル全体でリードや商談、それに関連する収益を把握するために使用されます。関連付けられたキャンペーンにより、Marketing Cloud Account Engagement（旧Pardot）のキャンペーンに見込み客を追加すると、関連するSalesforceキャンペーンにも見込み客が追加されます。すると、2つのシステム間でデータの流れがスムーズになります。これはレポーティングにも役立ちます。
ソーシャル投稿をキャンペーンに関連付けることで、リード、取引先責任者、商談をすべてレポーティング可能なキャンペーンに関連付けることが可能です。
この設定方法は以下の通りです。
「オーガニックソーシャル」というSalesforceの親キャンペーンを作成し、そのキャンペーンの下に下記の子キャンペーンを作成してください：
- Facebook Organic
- Twitter Organic
- LinkedIn Organic
ソーシャル投稿を行う際は、適切なキャンペーンを指定してください。例えば、Twitterの投稿であれば、Twitter Organicというキャンペーンを指定してください。これで完了です！
以下は仕組みの説明です。
- ある人がソーシャルメディアの投稿をクリックします（例えばFacebook上で）。
- 今までウェブサイトを訪れたことがない場合、クッキーが設定され、その訪問者はFacebookキャンペーンに紐づけられます。
- その後、将来的にフォームに記入することになった場合、見込み客がPardotとSalesforceに作成され、Facebookキャンペーンに追加されます。
- その見込み客が顧客になった場合、収益もFacebookキャンペーンに関連付けられます。
これで、PardotとSalesforceに、レポート可能なファーストタッチソーシャルメディアマーケティングのアトリビューションモデルが設定されました！
ソーシャルメディアの投稿URLにUTMパラメータを使用する
ここまでに、Salesforceキャンペーンを使用して、新しいリードを適切にトラッキング可能ななキャンペーンに関連付ける方法を学びました。もっと細かく、コンテンツやオファーの種類などを紐付けたい場合はどうすればいいでしょうか。ここでUTMパラメータが役立ちます。
UTMパラメータとは、マーケティングキャンペーンの効果をトラッキングするためにURLの末尾に追加する特別なタグです。UTMパラメータは、どのマーケティングチャネル、キャンペーン、コンテンツがトラフィックやコンバージョンを最も効果的に促進しているかを特定し、カスタマージャーニーを理解するために役立ちます。
UTMパラメータを含むリンクをクリックすると、データがGoogleアナリティクスに送信され、どのキャンペーンが最もトラフィックやコンバージョンを促進しているかがわかります。同じUTMパラメータをPardotに送信することもできます。
次に、UTMパラメータを設定する方法を説明します。
各チャネルのソーシャル投稿（例：Facebook）を作成するときに、URLにUTMパラメータを含める必要があります。例えば、以下のようになります。
https://superdrive.io/?utm_source=facebook&utm_medium=organic&utm_campaign=2022winterpromotion
以下の5つのUTMパラメータをURLに使用してPardotと連携できます。これらのうち、必要なものを自由に組み合わせて使用できます。
- UTM Medium – 例：cpc、organic （有料、自然）
- UTM Source – 例：facebook、twitter（Facebook、Twitter）
- UTM Campaign- 例：springsale（春のセール）
- UTM Content- 例：carousel1、banner2（カルーセル広告1やバナー広告2有料キャンペーンでよく使われます。）
- UTM Term- キーワード（有料キャンペーンでよく使われます。）
以下のようなツールを使用して、UTMパラメータを含んだURLを作成できます。
https://ga-dev-tools.web.app/campaign-url-builder/
仕組みは以下の通りです。
- ユーザーがソーシャルメディアの投稿（例：Facebook）をクリックします。
- ユーザーはサイトを訪れたことがないため、Cookieが設定され、指定したUTMパラメータとCookieが保存されます。
- 将来、そのユーザーがフォームを記入すると、見込み客がPardotとSalesforceに作成され、UTMパラメータがPardotとSalesforceのカスタム項目として保存されます。
- リードや取引先責任者のカスタム項目にでレポートを作成し、新しいリードや取引先責任者のソーシャルメディアソース、キャンペーン、コンテンツなどを確認できます。
- 顧客になった場合、収益もその取り組みに関連付けられます。
このデータを使用して、ソーシャルメディアの取り組みがリード獲得に、どのように貢献しているかをレポートで確認するだけでなく、どの種類のコンテンツやキャンペーンが他よりも優れているかを分析できます。
ソーシャル投稿のための画像サイズの最適化
リンクを最適化することと同様に、画像の最適化も大切です。画像が1200x627pxの解像度が最適であり、Marketing Cloud Account Engagement（旧Pardot）が投稿するすべてのソーシャルチャンネルで最も良い状態で表示されることがわかっています。特にLinkedInではこのサイズが最適です。
ソーシャルメディアクリックに基づくリードスコアリング
Marketing Cloud Account Engagement（旧Pardot）のリードスコアリングを使用すると、マーケティングキャンペーンへの参加や行動に基づいて、各リードにスコアを割り当てられます。これは、製品やサービスに最も関心を持っているリードを特定し、フォローアップアクションの優先順位を付けるのに役立ちます。
Pardotのデフォルトのスコアリングセットを変更して、ソーシャルメディア投稿のクリックにスコア値を設定できます。Pardot設定＞オートメーション設定＞スコアリングに移動して、「スコアリングルールを編集」をクリックしてください。
次に、「ソーシャルメッセージリンクのクリック」の項目を変更して、お好みのスコアを設定します。デフォルトでは、ソーシャルメッセージのクリックは0ポイントになっていますので、あなたのリードプロセスにこれらのインタラクションがどのように価値があるかを決定し、適切な調整を行う必要があります。
ソーシャルエンゲージメントデータで営業チームを強化する
Marketing Cloud Account Engagement（旧Pardot）のEngagement Historyは、メール送信、フォーム送信、ページ訪問など、見込み客がPardotで完了したすべてのアクティビティの記録を表示します。この情報をSalesforceのページレイアウトに追加することで、営業担当者は見込み客と会社とのやり取りをより詳しく把握するのに役立ちます。
ソーシャルメッセージのクリックもEngagement Historyに含まれており、リードがいつ、どのソーシャルメッセージとやりとりしたかを営業チームに伝えることができます。リードが最も反応したコンテンツの種類を理解することは、リードと話す際の会話にも役立ちます。
以下は、SalesforceのEngagement Historyを使ったページレイアウトです。Social Postsがどのように見えるかを示しています。
そして、PardotのプロスペクトビューでSocial Postsがどのように見えるかは、以下の通りです。
Pardotのマーケティングカレンダーでマーケティング活動を一括管理
Marketing Cloud Account Engagement（旧Pardot）のマーケティングカレンダーは、Pardotダッシュボードにあります。予約されたメールやソーシャルメディア投稿はすべてカレンダーに自動的に表示され、手動で追加したイベントも含まれます。
これらを組み合わせることで、コンテンツマーケターにとってシンプルで効果的なプランニングツールになります。これによって、今後数週間の間にどのようなコンテンツが発信され、また発信されるかの概要を素早く把握できます。
コンテンツは重要ですが、現実には、ソーシャルメディアマーケターは多くの役割を担っており、どのようなコンテンツが閲覧数を稼ぐかだけでなく、そのコンテンツが契約にどのように貢献するかを数字で提供することが求められることがあります。
ソーシャルメディアの貢献の中で、最初のキッカケとして計測されるコンバージョンは、わずかな部分ですが、少なくとも具体的に測定できる一つのKPIです。このようなアトリビューションモデルを設定すると、シニアレベルの社員に重要なデータを提供でき、キャンペーンプランニングと改善に役に立ちます。
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SuperdriveはSalesforceのオフィシャルパートナーであり、Salesforce認定Marketing Cloudスペシャリスト・コンサルタントが在籍しています。
